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No.10 「テイク・ツー(Take 2)」 S. R. (比文'15)No. 10 Take 2, S.R. (College of Comparative Culture 2015)

こんにちは、S.Rです。「モブ」の面白さについて話そうと思います。

私は高校時代、演劇部に入っていました。女子高だったこともあり、役幅も、6歳少年から50のおじさんまでと広く、ギャグ劇の不良少女やものすごく鬱でシリアスなもの等、いろいろありました。

しかし、思い返すと、演じていて一番難しかったのは、「モブ」の役なんです。  

モブとは、その場面において主要ではない人、脇役を指します。

演劇は、ドラマや映画と違って、基本的に画面、舞台の大きさは変わりません。だからその場面でメインでないキャラクターも当然捌けることはできない。台詞もなく、後ろのほうでじっとしていながらその役を演じ続けなければならず、かといってむやみに目立ってしまうと、その場面がカオスになってしまいます。

つまりモブは、観客に注目されないにもかかわらず、微妙な動きや表情が命なとても難しい役なのです!
 
大変なのは動きだけではありません。

物語文の解き方として国語で教わったことがあるかもしれませんが、劇や小説では、一つの舞台にたくさんのキャラクターが投げ込まれることで、物語を通してそれぞれに何らかの変化が起こる(もちろん、「変わらない」というのも一つの変化です)ことが大前提になっています。

だからこそ、モブはとても大変です。大きな動きもなくだまって周りの話を聞きながら、そのキャラなりになにがしかを考え、変化を起こし、それをポーズや表情であらわさなければならないのです。頭フル回転です。
 
ここまでモブは大変としか言っていませんが、難しいだけあって、とてもやりがいがあり楽しい役です!

主要でない役のことも「そういえばあのキャラクターは何を思っていたんだろう」という視点で見てみると、また新しい読み方を楽しめるかもしれません。

何か舞台や演劇を見る機会がありましたら、是非、「モブ」に注目してみてください!

sr
*次回は、 「いつも輝く笑顔!明るく優しいチアリーダー!」(SRさん評)の、比文'15 EAさんです!

 

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