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No.12「ちいさな目標と生きる」江橋佑奈(比文'14)No. 12 Living with Small Goals, Yuna Ebashi (College of Comparative Culture 2014)

 私は、「忙しい人」であり続けたいと思っています。「えっ」と思う人も多いかもしれません。忙しいと聞くと、マイナスなイメージをたくさん思い浮かべますよね。やらなければならないことがたくさんあって、締め切りに追われて、無理やり睡眠時間を削って、自分の時間を犠牲にして……。周りのことを優先させるあまり、気が付いた時には身も心もボロボロ、なんて人もいるかもしれません。

ehashisan

 実は、私は前まで心のどこかで「忙しい=充実している」だと思っていました。毎日を充実させるがために、自分にいろいろなことを抱え込ませるのが癖だったのです。最初は「充実してるなぁ~」と、そう思いながら過ごしていました。でもあるとき、ふと自分のキャパシティーをいつのまにか超えていることに気が付きました。その瞬間に、なんだかもうすべてがどうでもよく思えてしまったのです。毎日を忙しくしたかったからそうしていたはずなのに、結果は想像していたものと全然違いました。

 ……でも、だからといって、何もしないのは人生おもしろくありません。

 私が思う理想の「忙しい人」というのは、いつも「これに向かって突き進んでいく!」という目標を持つ人です。目標といっても、そんなに大それたものばかりではありません。「今日の夜はこれを食べる」とか、「6時間は寝る」とか、「次の予定に間に合うように準備する」とか。日常生活の中で、小さな目標をいつも頭のどこかで持つようにするのです。毎日を生活する中で達成したい目標が次々と目の前に現れて、それをひとつずつチェックしていきます。ここでポイントなのは、「ひとつずつ」というところです。一気にまとめてチェックをつけようとすると、効率はいいかもしれませんが、気持ちに負担をかけてしまいます。人は、決断しなければならないことが多い時ほど疲れを感じやすくなるそうです。あまりにも情報が増えすぎて、脳が考えることをやめてしまい、できるだけ楽な方法を探してしまうのだとか。それこそ、最初にお話ししたようなマイナスなイメージの「忙しい人」の末期の姿だと思います。つまり、どんなにチェックポイントが多くても、少しずつ着実にこなしていけば、それらは「こなさなければならないタスク」ではなく「達成したい目標」になるのです。あれもやんなきゃこれもやんなきゃって考えるのは疲れてしまいますよね。だから、ひとつずつ、少しずつ前に進んでいくという気持ちをもって毎日を生きていくようにしています。すると、以前までいろんなことに追われて余裕を持てなかった私でも、ちょうどいいくらいの達成感と充実感を感じることができたのです。そして、毎日がもっともっと楽しくなりました。

 わたしのひとつ前のエッセイでは、Eさんが「充実ってなんだろう?」というテーマで書いています。人によって、「忙しい」や「充実している」の尺度はさまざまです。これからは、私が思い描く理想の「忙しい人」でいられるよう、自分を大切にしながら生活していきたいなと感じます。みなさんは、どのようにして毎日を過ごしていますか?自分にとっての充実はなんなのか、少しだけ考えてみるのも楽しいかもしれません。

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次は、笑顔がカワイイ!ジャズギターを弾くときの表情は真剣そのもの。愛されキャラのH.T君です!

 

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