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「筑波に来て1年、どうですか?」比文'16生によるぶっちゃけトークHow was your first year at Tsukuba? An honest talk by the College of Comparative Culture 2016 students

第1弾座談会から時がたつこと2年半、2017125日に第2回座談会がサンヒカにて和やかに開催されました!

 

自己紹介から・・・ 

――こんにちは、司会の比較文化学類2年のTです。まずは自己紹介ということで、お名前と、興味のあるテーマや領域について教えてください。

1年のKです。私が興味があるのは…いまはフィールド文化領域ですね。高校の時、文化の比較をしたいな、とふわっと考えていて、塾で聞いたら比較文化というところがあると言われて、筑波大学を知りました。はじめは人文学類との違いが分からなかったんですが、最近だんだん分かってきました(笑)。

1年のOです。私は宗教学に関心があるのと、それから好きなので、テクスト文化とか、思想のコースの授業を取っています。比文に来たのは、高校の時に山中先生が書いた本を買って読んだら面白くて、あ、この先生筑波大学なんだ、と思ったのがきっかけです。それに周りにも筑波に関心がある人がいたから、つくばってどこなんだろうと調べて(*注:Oさんは四国出身)、2年生の時オープンキャンパスにきて、雰囲気とか、自由度が高いところにひかれたので、比文に来たいと思ってがむしゃらに頑張りました。

同じく、1年のWです。僕はもともと、地図を読むのが好きだったし、新聞で人口動態とかの地理に関わる記事を読むのも好きだったので、大学で地理を学んだら楽しいかな、と思って探した結果、比文にたどりつきました。文系で地理ができる大学がそれほど多くなかったのも理由です。だから文化地理学コースに行こうと思ってるんですが(注:比較文化学類では3年生になるときにコースを選択しますが、単位取得等での制約は強くありません)、それ以外の授業もいろいろ取っています。

座談会04

 (左からOさん、Tくん、Wくん、Kさん)

比文に入ってみて

――実際入ってみてどうですか?

W:思いのほか、地理以外のこともやってるなあと思いました(笑)。

――そうだよね、比文って、幅広いしね。授業も地理以外にも好奇心をそそるものがいっぱいあるし、カリキュラム上も取らざるをえない。でも取ってみたら意外とこっちもハマった、というものもあるよね。

K:私もそれですね。はじめ欧米研究に関心があったんですが、入ってすぐ「入門演習」という授業(*注:比文の専門科目には講義形式とゼミ(演習)形式の授業がありますが、両形式とも主に2年生から始まります。入門演習はゼミの入門編という位置づけです)を全コースから合わせて3つ取らないといけなくて、取ってみたら、どっちかというと私がやりたいのはフィールド文化なのかな?と思いはじめて、ちょっと変わってきました。

O:入門演習、私は現代思想と比較宗教も取りました。

W:あ、俺は3つともフィールド文化のを取っちゃった(笑)

――僕もそうだった(笑)。森本先生が最高だった。秋は松井先生で、去年は草津に行ったけど、今年はどこに行ったの?

O:今年は豊里ゆかりの森に行きました。自転車で行って、カレーライスと鍋を作って、泊まって。

――ちょっとゼミ合宿の前哨戦みたいな感じがあって、楽しいよね(*注:すべての入門演習が合宿をするわけではありません)。

    

先生も学生も熱い!

――グッと来た授業とか、先生との出会いはありましたか?比文は濃い人が多いので(笑)。僕のことを言うと、井川先生の現代思想概論(中国の比較思想史)がよかったですね。先生の授業にかける熱は本当にすごいと思う。全身ヤケドしたみたいな気がしたぐらい、自分の研究について先生が熱く話すのを聞いて、すごいと思った。

O:私は、思想の鬼界先生かな。ウィトゲンシュタインの。五十嵐先生もすごいけれど。一度、哲学カフェみたいなのに参加したとき、そういう先生たちが集まって、その本気の議論に圧倒されました。

―一番面白かった授業は?

K:私はフィールド文化の入門演習かな。自分と外界の境目は、という話とか、異化体験とか。

W:あれ、課題も楽しかったけど、受講者から個性の強い文章がどんどん出てきて、それも面白かったよね。比文って癖があるなあ~と(笑)。

――比文に集まる人は面白いですね。間口が広いから、いろんな人がいる。

W:わざわざ筑波の文系に来る人は、狙って来ている人が多いと思う。自分の関心のある分野にはものすごい熱量でしゃべる人とか。僕たちの代だと、とくにAC入試組はすごいですね。みんなプレゼンがうまくて、圧倒されます。

K:うん、みんなほんとに高校まで同じ教育受けてきたんだよね?って思った。スタート地点違うなって。

W:高校の間に、どのぐらい興味のあることに浸かってきたか、ってことなんだろうね。

――比文は、みんな目指すゴールが違うからね。そのゴールに対しては、私は誰にも負けません、みたいな人が多いよね、確かに。

O:自分で、なんかこれに興味あるなと思うと、友達のなかに絶対にそのスペシャリストみたいな人がいるから、すごい楽しいです。それは、比文にきて一番思いました。

――それは比文の強みかもね。

W:それに、たまに先輩の卒論を見ても、これ卒論でできるの?みたいなテーマを扱ってるものもありますよね。

――アニメとか、サブカルものもきちんと学問として扱えるのも強みだよね。そういう人たちも受け入れる土壌がある。やろうと思えば、何でもできる。

O:聖地巡礼もそうですよね。地理だと、ガルパン好きで、学生に「大洗町でガルパン調べてきて」みたいな先生いるし(笑)。宗教だとは、宗教を通して社会を見る、という雰囲気がありますよね。巡礼ツーリズムとか、新興宗教とか。

K:そういうのが体系として学問化されているのがすごいと思う。それって学問になるんだ、という驚きがありますね。

 

比文はビュッフェ?

W:卒論もそうですけど、比文は何でもできますよね。だから人に説明するとき、「人文ではこれこれができて、比文はそれ以外何でも」みたいな言い方を最近してます。(一同納得)

――ある先生が言っていたけど、人文が“コース料理”なのに対して、比文は“ビュッフェ”、興味のあるもの好きなだけ選んで、というところだからね。選ぼうとすると目移りするし(笑)。それを「比文病」とか「比文迷子」って言ったりもするけど、でも初めから決めてしまってると視野が狭くなっちゃうから、「比文病」、全然気にすることはないと思う。いろいろ取ってみてから決めればいいんだから。

W:選ぶどころか、混ぜちゃって創作料理みたいなこともありますよね(笑)。

O:逆に、たとえば現代思想の授業を受けていて、「あ、これテクスト文化でもやった!」とか、比較宗教のレポートを書いているとき、そういえばフィールド文化の授業で先生がああいうこと言ってたな、みたいなこともありますよね。領域が違ってもつながったりする瞬間、めっちゃ嬉しかったりします(笑)。

――レポートと言えば、同じ題材のレポートでも、人によって全然視点が違ったりするよね。授業によってはmanaba(*筑波大学で導入されている、クラウド型教育支援システム。このシステムを使って教員が授業に関する資料をアップしたり、学生がレポートを提出したりと、授業ごとに教員と受講者がインタラクティブなやり取りができる)で学生同士でお互いのレポートを見れることがあるけど、あれはすごい面白いよ。この人は哲学的に考えてるな、とか、この人は文芸批評っぽいな、とかお互いのことが分かるから。

W:それでいて結論は同じだったりしますけどね(笑)

O:テクスト文化では、毎回予習復習が必要な授業があるけど、やっぱりmanabaの相互閲覧システムが勉強になりますね。時代順に文学批評を追っていく授業だから、毎回中身は全然違うはずなのに、毎回同じ問題にこだわる学生もいたりする。それ見て、ああ、この人これが言いたくてしょうがないんだろうな、と思ったり。すごく面白いですね。

 座談会05

 

高校と違う!

――だいぶ高校と勉強の形態が違うよね。

W:全然違いますね。最近思うのは、大学のレポートは場当たり的には書けないってこと。世の中、何とかならないこともあるなと(笑)。

――そうだね。ちゃんと資料をそろえて、生み出さないといけない。高校までは、言ってしまえばクイズ大会で、答えが決まってる。それと比べて、大学はゼロからイチを生み出すところ。だからいま僕は人生で一番頭使っているな、と思う。受験の時より全然。

O:比文は他の学類と比べて授業評価がレポートであることが多くて、それも「解決策を書け」とか「あなたの考えを書け」とかが多いと思う。授業でも、考える訓練とか、視野を広げる授業が多いけれど、「知識を教わる」式の授業は少ないと思う。だから、そこは自分でやっていかなきゃな、と思います。他の学類だと、知識を教えられるから、試験やレポートではそれを出すという感じでいいけど、比文はその次を要求される気がする。

――それがいいところでもあり、悪いところでもあるかもね。他学類だと、まず語学やって、とか。比文はいきなり「じゃあつくって」みたいな感じ。

O:要求されるレベルが高いと思う。その都度何とかでやっていけるのも、そうでないのもある。

W:まあ地理とかだと予備知識ある人がいるので、そういう人を参考にして、じゃあ俺はこっちやる、とか。助け合いながら、みたいな。

O:確かに、私なら地理だったら四国八十八か所についてとか、宗教だったら空海とか、知っているものを書いたりするし。

K:他学類の子が言ってたけど、比文の授業は個々の事例をいっぱい出す、みたいなのが多いかも。それを示されて、あとは自分で考えて、みたいな。結論を出さない、結論が簡単に出ないテーマを扱っていて、「この先は自分で考えて」みたいな授業が多いと思う。そのあとで、レポートで「あなたの考えを」って聞かれて、事例を漁って考える、みたいな。

――哲学とかは毎回、「あなたの考え」を聞かれるからね。五十嵐先生の授業とか…昨日もあったんだよね?

O:昨日は、勉強をしない子供に勉強を強制する方がいいのか、自主性に任せた、アクティブラーニング的なものがいいのか、賛成・反対に分かれて議論しました。結論は出なかったんですけど。

――無理に結論出さなくてもいいよね。大事なのは、あなたはどう考えるか、なんだよね。

 

サークル

――ところでみなさんサークル入ってますか? 僕はあんまりやらずに本ばっかり読んでるんですけど。

K4つ入ってます。(一同驚く)雙峰祭実行委員会と、落語研究会と、「ふるさとつくば ゆいまつり」と、「身体動作の会」。

O:私はバレーボールサークルと、筑波大学新聞です。

K:大学新聞すごいらしいね。職業訓練というか、ジャーナリズムの基礎を叩き込まれて、忙しい時は遅くまで作業してるらしいね。

O:関わり方は人によるけどね(笑)。まあそれでほんとに行くかは人によるけどね(笑)。書きたい記事があれば書くというだけの人もいれば、毎号23個記事書いて編集もしっかりする人もいるし。あ、比文3年のHさんの「ぶらり俳句」ってコーナーもありますよ。Tさんも何か書きません?

――タロットについてなら書こうかな。(注:Tくんはタロット・サークルの立ち上げを目論むほどタロットに詳しく、今年の雙峰祭でタロット占いの企画を行いました)

W:僕は最初4つ入ってました。Tsukuba DTM lab.Doo-wop、陸上同好会、トランポリンです。トランポリンは全然行ってないです…なぜか比文の人が多いんですけど。DTM labは、もともとは曲を作ってウェブ上で公開するサークルです。でも曲作るだけでは聴いてもらえないから、結局ジャケット作ったりとか動画作ったり、ポスターデザインしたりとか、いろいろやってます。だからマルチメディアなスキルがつく感じですね。この間はじめてイラストレーターさわって面白かったです。Doo-wopはアカペラサークルですね。週1で行ってます。他の大学との交流が多くて、楽しいです。いろんな大会を目指して頑張ってる人もいますよ。

――週のうち何日サークルに行ってます?

W:合わせて週2日ぐらいですね。

K:週1ミーティングか活動という感じなので、週3ぐらいかな?落語研究会は講演の前に台本書いて(youtubeで見て書き起こして、それにアレンジを加えて)、先輩に見てもらったりしながら練習します。「ゆいまつり」はつくばを盛り上げる活動とかイベントをいろいろやっているサークルで、3月の第2土曜に駅前でおまつりをするから、2月に入ったら準備が大変になりそうだなあ。つくば市内にある店が屋台出したり、学内のサークルが踊ったり、来場者参加型企画をやったりもしますよ。みなさんも遊びにきてね!

 

大学生活楽しい?

――大学生活楽しい?

K:めっちゃ楽しいですよ。

W:楽しいですけど、1月に入ってタスクがドバっと来て大変です。順番にやっていこうかなと思ったら、どんどん遅れてきて…。

O:大学に入ってから、何を切るかが大事だと思いました。優先順位を決めないとダメだな、と。本当にやりたいことができなくなるから。

――そういえばみんなは一人暮らし?僕は昨日まで風邪ひいてて大変だった。ちゃんと僕が言ったみたいにQOL高める工夫してる?(…しばしレクチャー)でもアパートに比べると宿舎はまだ何となく人とのつながりがあるよね。

W:うーん、僕も宿舎ですけど、比文男子、人数多い棟と少ない棟で偏りがあるからなあ…。最近同じ棟から友達がどんどん引っ越して行っちゃって、ちょっと寂しいかも。でも、高校が遠かったから、大学に5分で行けるのがいいなあと思います。予定が立てやすいし。

O:遅刻しないしね。(一同、え?)私は授業始まる5分前に起きても大丈夫。(一同、驚き)

――それはすごいね…。僕はいまバイクで来てるけど、1年生は絶対自転車必要だよね。授業の教室でけっこう学内を移動するし。けっこう、大学入って(引っ越してきて)すぐはいろんなもの揃えなきゃいけないから、来てその日にでもあったほうがいいよね。

座談会06 

 

高校生へメッセージ

――そろそろ時間なので、最後にメッセージを。

W:そうですね、地理やりたいなら比文は環境がいいと思う。比文という名前だと地理を連想しにくいけど、ぜひ調べて来てほしい!世間がイメージするよりつくばは便利だし。

O:入ってからの話だけど、履修を組む時には自分の興味がないところも行ってみると意外と面白いことに出会えると思う。「これをしたい」はいったん置いといて、他学類の授業でも、ビビッときたものどんどんを取るといいと思う。履修を組む時に怖がらないのは大事。

W:大学を決めるときにも怖がっちゃいけないよね。オープンキャンパスも積極的に行ってみるといいと思う。つくばはユニークだから、とりあえず来てみると面白いと思うよ。

O:それに、みんな近くに住んでて、朝まで友達の家で真面目な話とか、人生について語り合ったりとかできるのは筑波のよさだよね。そういう体験ができるっていいよね。

K:比文は、自分の手に余らなければ、自分の生活も授業も自由にカスタマイズできるから、いろいろ工夫して楽しんでほしいです。分からないことがあれば聞いてくれればいいから(笑)。待ってます!

――最後に僕から。受験生のみなさん、あなたたちが思ってるより大学生活は楽しいですし、自由で、時間もあります。その分、自分に責任がふりかかるんですが。でもやっぱり得るものは大きいです。僕もいま人生で一番頭使ってるし、楽しくて、濃い時間を過ごしてる気がします。ぜひオープンキャンパスに来て、雰囲気をつかんでください。筑波は学問するにはかなりいい環境だと思うので。

 では、今日はありがとうございました。

 

(記録・構成:KMR

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