学類長からのご挨拶
比較文化学類、 創設50 周年に寄せて
比較文化学類は1975 年、新構想の教育組織として発足しました。したがって2025 年4 月には創設50 周年を迎えます。当初、就職の面接では、「ヒカクブンカガクルイって何ですか?」という質問を受けたというくらい、認知度の低い名称でした。ところが今や大学の教育組織に「文化」を掲げていないものはないくらい、学問として定着しています。文化とは人間のある集団が持つ固有の様式であり、それを出発点として目に見えるものとなったのが、絵画、建築、文学、音楽、哲学、宗教・・・であり、政治・経済・教育等、あらゆる社会現象、人間の営みの根源には文化があります。
比較文化学類は当初、第二学群(他に日本語・日本文化学類、人間学類、生物学類、生物資源学類[旧称、農林学類])に属していましたが、2007 年の学群再編を経て、人文学類、日本語・日本文化学類と共に人文・文化学群となりました。そして2013 年には、学類再編を行い、これまでの3 主専攻(文学・地域・思想)16 分野から、2 領野(地域文化・超域文化)からなる6 領域16 コース(2020 年より、17 コース) になりました。これが領域・コースが有機的に相互に絡みあった「比文のコスモス」を構成することとなります。
人間の集団にはそこに共通した当たり前としてもっている考え方があり、それが文化を形作っているという話をしました。さて、比較文化学類には固有の文化があります。それは学問領域の枠を超えて自由に、自分の興味・関心をとことん追究できるという学際性です(卒業論文のタイトルをご覧ください)。これが「比文らしく、自分らしく」の意味するところです。「自由」と聞くと、「かえって困るなあ・・・自分のやりたいことだって、よく分からないし・・・」と不安に思う方もいるかもしれません。でも学類のカリキュラムに沿って授業を履修し、段階を踏んでいけば卒業まで到達できるよう、プログラムが組まれていますので、ご安心ください。実際に授業を受けて、「これだ!」と目覚めた学生を何人も知っています。また、比較文化学類と言っても必ず複数の学問基盤がなければならない、というわけではありません。私のようにこれまで、ほぼフランス文学一辺倒で来た人間でも十分通用する所です。つまり比較するしないについても、その人の自由だということです。
比較文化学類は「人間」に興味があり、やる気のある学生をお待ちしています。創設 100 周年までの、次なる一歩を踏み出すのはあなたです。
比較文化学類長 増尾弘美
Hiromi Masuo
Head of the College of Comparative Culture
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- 2024年4月28日
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