福島県立磐城高等学校への英語による出張講義A Visiting Lecture in English at Iwaki High School, Fukushima
2014年10月28日(火)に福島県いわき市の磐城高等学校で、岩崎真紀助教が出前講義をおこないました。本講義は本学教育推進部社会連携課が実施している被災地復興支援事業「若い世代のための被災地出前講義プロジェクト」の一環としておこなわれたものです。2年生約320名に対して、本学の9名の教員が9クラスに分かれて授業を行いました。岩崎助教のクラスには35名の生徒が、希望によって参加しました。
講義名:
“Religion and Food Restrictions: Middle East and North Africa as a Case Study”(「宗教と食文化:中東北アフリカを事例として」)
内容紹介(担当教員、岩崎より):
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)である磐城高校での出前講義はとても特徴的だ。というのも、同校からは、英語「の」授業ではなく、英語「による」授業をという依頼が来るからだ。教員による50分間の講義、その後の50分は講義内容について生徒同士で授業内容のまとめシートを作成、最後の50分は320名が体育館に集まり、クラスごとに発表を行うのだが、これらをすべて英語で行う。高校生ではあるが、皆、大学生に引けを取らない熱心さとできばえだった。
わたしがこの出前講義に参加するのは昨年度に引き続き2度目だ。昨年度は「震災と革命」というテーマのもと、震災に遭った福島と革命を経験したエジプトを重ね合わせ、それぞれの復興への動きについて話した。磐城高校の生徒さん(と先生方)は大変礼儀正しく、優しく、明るくて、わたし自身、とても充実した時間を過ごすことができたため、今年度も自分から希望して訪問した。今年は「宗教と食」というテーマで一神教における食の決まりについての授業を行なった。
講義だけでなく、中東・北アフリカの民族衣装の着用や、現地の常用食であるナツメヤシの試食を通じて、日ごろなじみのない現地の雰囲気をより深く味わってもらったからか、今回、昨年度、講義を受けた生徒さんたちと再会したときには、「先生の授業は『生きた』英語の授業でした。できるなら今年も受けたいくらいです!」という大変うれしい言葉をいただいた。
被災地の方々に何ができるか、それは人それぞれだろう。わたしにできるのはこのように小さなことであるし、逆に磐城高校やいわきの街の人々にパワーをいただいたと思うことも多々あった。微力ながら、この事業を通じて育まれた磐城高校とのラポールを大切にし、今後も関わっていきたいと考えている。
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- 2014年12月10日
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